「福祉」と「就労支援」の常識の壁をハイジャンプしてゆく
私たちの仕事は、障害があることで社会と離れてしまった方々を「はたらくこと」を媒介に社会とつなげてゆくことです。
私たちの眼の前には、様々な障害や困難を抱えながら、それでも新しい人生を切り開こうと日々たたかっている人たちがいます。まだ見たことのない世界を求め、暗闇をジャンプするような勇気で一歩踏み出す人たちを支え、手をつなぎ並走するランナーがわたくしたちです。
私たちは、障害者を就労につなげてゆくというミッションの成果を最大化するためには、「福祉」の外からの視点が重要だと考えています。良い先行事例は参考にしながらも、古い常識や固定観念を疑い、外の知見や経験を活かし、考えられるすべての取り組みを実行して、ひとりでも多くの方を就労につなげてゆきます。
そのためには、他者への人間愛や利他の心、成果を最大化させるための事業感覚を一体として考え、新しい価値観、新しいスタンダードを「福祉」の世界に確立させるべく、
常識の壁をハイジャンプすることが必要です。
「はたらくよろこびをすべての人に」
このテーマを具現化し、社会を変えてゆくのが私たち、多摩地域IPS就労支援センターリスタ八王子です。
リスタ八王子の3つの特徴
●週1日、1日1時間の通所からでもスタートできます
障害特性や種類、重さ、状態の不安定さで通所の可否を判断していません。大切なのは「自分の思い描いている暮らし方、生き方をしたい」という思い、「リカバリーの意思」だけです。
●職業準備性にこだわりません
一般的な就労支援では、できないことを探し出し、職業訓練によって就職につながる力を身につけます。これを「職業準備性」といいます。しかし、リスタ八王子は「職業準備性」にこだわりません。できないところを探し出してできるようにする訓練を繰り返すのではなく、本人の希望や好み、良いところに着目した上で早期にジョブマッチングをします。
これをIPSモデル(個別就労支援)といい、多摩地域で実践しているのはリスタ八王子を含め数か所の支援機関だけです。私たちは職業訓練に時間を費やすのでなく、短時間でも興味のある仕事をしてみたい、という方々を応援しています。
●個別就労支援 & 個別生活支援
リスタ八王子では、職員と利用者の面談回数が非常に多いのが特徴です。その数は年間延べ500回以上にものぼります。リスタでは職員との面談(相談援助)のことを「ミーティング」と呼んでいます。
「困りごとがあるので相談したい」ではなく、「一緒に自分助けの方法を研究したい」という構図を重視します。職員主導ではなく、職員と利用者は常に対等です。また「解決よりも発見」が大切であり、問題解決がゴールではなく、問題への向き合い方や新しい視点を獲得することを目指しています。
就労面だけでなく、生活面(例:住居、経済的問題、家族問題、アルコール依存など)の支援や相談もできる限り対応し、一緒に考え行動しています。